2009/09/17

ある芸術家からのメールへの返信

僕の1番の理解者の1人 芸術家どの
詳細なご感想 ありがとうございます。

そんなにサーヴィス精神、感じられましたか?

僕は依頼を受けるといつも
その映像と
自分のやりたい音楽とを
いかに刷り合わせるかを
常に考えてしまうんです。

監督の「生きてゐる」でも
格闘のシーンで
ドラムンベースに準じた作曲を依頼されたにもかかわらず
それに準じなかったのは
それに起因してるんです。

ただ
その映像が希求している音は何か
という事を
最優先している事も事実です。

当時、カセットも押し売りされてたんですね。
ありがとうございました。
7曲目は、若干のリアレンジを施しました。

といっても、 金属のパーカッションをいじっただけなんですが。
あの曲は、 監督が先日行かれたギリシャ。
それも 「日曜はダメよ」 の、
欧米人が誤解しているギリシャ音楽のイメージと
実際にギリシャで親しまれている アラブ音楽に近いテイストのギリシャ音楽を
ごちゃごちゃにした感じですね。



くだらない根拠のないマーケティング的思考。
僕が最も嫌悪しているものです。
監督の作品には、
その気配がないから、
僕は敬愛しているのです。

30歳を過ぎた僕らの世代になると
経済的に、自分のやりたい事=芸術で飯を喰っていけるのか
というテーマに直面します。

そこで 自分のやりたい事と
マスに流通するという事との
すりあわせを行います。

それは仕方のない事
さらに言えば当然の事かも知れませんが
もっと狡猾に企まないといけません。

と偉そうに言ってますが
14曲目なんかは
「ひょっとしたら僕の曲が世間に流通するかも」 と期待し、
マーケットをかなり意識して創ったんですが
それであの程度ですからね!
要は、マスに受ける作品を
作る才能がないだけです。

それに加えて最近は
マスに受ける音楽を創ろうという
努力をする事もやめました。


このくだらない世の中で
搾取され
利用され
だまされ
本当に生きるに値する社会なのか
解らなくなる時
僕はテレビのプロ野球を見ながら
お笑い番組を見ながら
ビールを飲みながら
愛猫を抱き寄せて
たまに思い付いた時に
曲を創ります。

「ジンセイの7:3分け」
と呼んでもいいですが
つらい事が、髪の分け方の10のうち、7もある。

でも、3だけでも 楽しい事、豊かな事があると
その3は増幅して
3だけしかないのに
えらく上機嫌で生きていく事が出来そうな気が
常にするんです。

そんな心境で創ったこのCDが
ちょびっとでも売れてくれる「事故」が起これば
僕は上機嫌です。

0 件のコメント: